ちぎり絵とは

tigirie

ちぎり絵は、ちぎった紙を台紙に貼って表現した絵画作品のこと。貼り絵、ちぎり紙とも言う。

主に和紙を使用し、手でちぎって台紙に貼って作成する。和紙の風合いを活かした日本独自の絵画である。ちぎり絵は手でちぎった部分が重要視されるのに対して、切り絵は道具で切った部分が重視される。ちぎり絵と切り絵は、どちらも貼り絵に内包される概念である。

ちぎり絵の作家としては山下清、亀井健三が有名である。

和紙の種類

和紙の主な原料は、こうぞ三椏みつまた雁皮がんぴです。ちぎり絵では丈夫さが特徴の楮から作った和紙を使います。 楮を使った和紙は染め方により種類はさまざまです。和紙の種類と特徴を知って、各パーツやモチーフに合わせて使い分けると、作品の表情が豊かになります。

楮紙こうぞがみ

(1)板締め

楮紙を折りたたんで、2枚の板で挟んで染めたものです。厚みや色彩のバリエーションが豊富で、濃淡がはっきりしているのが特徴です。 濃淡を上手に利用すると、立体感のある作品に仕上がります。

washi

(2)もみ染め

楮紙を手で揉んで染めたものです。 シワがよった分、ボリューム感があります。 シワを上手に使うと、モチーフの質感や材質などを表現できます。

washi

(3)筒絞り

筒に和紙を巻きつけて、巻きつけた部分にシワを寄せて染めたもので、染めむらが筋のように入っています。 染めむらを縦や横に使えば、簡単に葉や海が美しく表現できます。

washi

雲竜紙

原料の繊維がき込まれた和紙です。 中にある太い繊維を引き抜いて使用することもできます。 細いものは花芯などに、太いものは草むらや動物などの表現に向いています。

washi

春雨

上から水滴を落として穴をあけ、ぼかし染めをしたものです。 独特の質感で、薄いわりには貼るとボリュームも出るので、ハイライトなどに効果的です。風景の場合は遠景のぼんやりした様子に使用すると美しく表せます。

washi

典具帖紙てんぐじょうし

透けるほど薄い和紙です。 作品にやわらかさやツヤ、やさしさを加える効果があります。また、重ね貼りをすると他の和紙にはない色彩が生まれます。 作品の背景、空、陰影、遠景などを表現する際に使用します。

washi

ちぎり絵は、この手漉き和紙を、一枚一枚手でちぎって創作するもので、季節の彩りを取り入れた作品をはじめ、古風な感じから現代感覚溢れる作品まで、和紙独特の風合いを利用して表現することができます。

<準備するもの>

<作り方>

① まず、見本を見ながら色紙に下絵を描きます。

② 次に、作品に必要な和紙を選び、その和紙をちぎっていきます。このちぎり方がポイントで、強弱をつけたいところは真っ直ぐに、またぼかしたいところは弱く、ゆっくりちぎっていくのがコツです。

③ ちぎり終わったら、和紙にのりをつけて貼っていきます。もし、貼り損なったら、水をつけた筆で和紙を濡らし、ゆっくり剥がしていくようにします。

④ ②と③を繰り返しながら、全体の色や質感のバランスを調整していきます。すべて貼り終えたら完成です。